Babylon5 Column 8

"In the Beginning"と"The Gathering"のオープニングとの関係
-- Londoの語り

TV-Movie "In the Beginning"は、 戦争とDrakhによる支配によって荒廃しきったCentauriの老皇帝Londo Mollariが、 彼の部屋に迷い込んできた子供たちに昔話を語るという体裁を取っています。 彼が語った内容が、Babylon5の発端となる地球-Minbari戦争の経緯な訳ですが、 彼が語っている現在時間は物語の終末に近い、 SheridanとDelennとが囚われている("War without End"での17年後の)時点です。
一方、本編のパイロットである"The Gathering"のオープニングは、 日本語吹き替えではSinclairの声になっているのですが、 実はこれもLondoの語りで、 「(後の歴史を変え)新たな時代の幕開けとなったBabylon5ステーションの発足当時に、 未だ無知だった自分も立ち会っていた・・・」というニュアンスになっており、 "The Gathering"もまた、彼の昔語りである事を示唆しています。 すなわち、どうやら両者はほぼ同じ時点に語られた物語と考えられますが、 それでは実際に、"The Gathring"は何時誰に語られたのでしょうか? "In the Beginning"では戦争の話を終わったLondoが子供たちに、 何時かこの続きを聞かせてやると言っていましたが、 実際には彼はこの直後にG'Karと首を締め合って死んでおり、 子供たちに話す時間はなかったと思われます。

結論から言うと、"The Gathring"は彼がG'Karに語った話だと思われます。 未翻訳小説「Centauri三部作」の内容と関わるのですが、 自分の終末の瞬間が近づいているのを悟ったLondoが、 彼の行った過ちとその結果を書き綴っており、 自分を訪ねて来たG'Karにその書き出しの部分を語って見せる、という描写があるようです。 もっとも"In the Beginning"との前後関係ははっきりしません。 個人的には"The Gathring"が後の方が座りが良いと感じますが、 Londoは子供たちを帰した時点ですでにSheridanとDelennは地下牢に囚われており、 彼は直ぐに酒を飲み始めてそのまま"War without End"の終末の場面になるはずですから、 そんな時間はないようにも思えます。
いずれにせよ、彼はG'Karに 「あの頃は自分達二人は何も知らず、愚かにもいがみ合って居たなあ・・・」 というニュアンスでこの話を語ったのでしょうね。

2005/3/10


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