Babylon5 #11

#11 Survivors

粗筋

Santiago大統領がStarFury中隊の増設セレモニー出席のために Babylon5を訪問する事が発表された。 しかしISNの報道では、議会の猛反発を受けている異星人の地球への移住受け入れと 貿易の規制緩和策に対し突破口を探るのが訪問の真の狙いではと憶測されていた。

IvanovaとGaribaldiは大統領が到着する予定の区画に向かっていた。 Ivanovaが大統領が自分の行動予定を直前まで知らせない事をこぼすのに対し、 Garibaldiは大統領の訪問など無意味だと主張し、 新たな中隊もずっと前に増設されるべきだったとIvanovaに言う。
突然Cobra Bayで爆発が起こり、宇宙服を着た作業員が外に吹き飛ばされた。 医療室に運ばれた作業員Nolanは重態となっておりFranklinが尋問を禁じたため 爆発の原因は不明だったが、Garibaldiは単なる事故ではと考えていた。 そのときIvanovaが、大統領警護班の責任者であるLianna Kemmer少佐から 爆発事件の詳細の報告を求めてきた事を伝える。 彼女の父は17年前にGaribaldiがEuropaに勤務していたときの友人だった。

会議の席でKemmerはGaribaldiを無視する態度を示した。 彼女は警護責任者の権限を盾に取り、自分の部下が事件を調査すると宣言した。 その様子に不審を感じたSinclairは、 会議の後でGaribaldiに彼女との間に何があったのか尋ねるが、 そのときG'Karが大統領主催の晩餐会の席がVreeの隣である事についての 苦情を持ち込んだ。
そのやり取りの間に、Garibaldiはスリを捕らえてひどく取っちめるが、 その様子を見てSinclairが止めに入った。

食事の席で、いらいらしている理由をSinclairに尋ねられたGaribaldiは、 EuropaでパイロットをしていたKemmerの父Frankが 保安部長だったGaribaldiを陥れようとした組織の仕掛けた爆弾によって死んだ事を話す。 政府は彼にその責任を押し付けて免職し、彼女もそれを信じていた。

Kemmerと部下たちはFranklinの抗議を無視して瀕死のNolanを尋問していた。 Sinclairが駆けつけKemmerに病室から出て行くように命じるが、 彼女は無視して尋問を続ける。 Nolanは爆発は事故ではなくGaribaldiが仕掛けた爆弾によるものだと言って死んだ。
Garibaldiは爆発現場には爆弾の痕跡は無く、 Nolanは数ヶ月前に自分に逮捕された事があるために復讐したのだと主張する。 Kemmerの部下のCutter中尉は、Garibaldiが爆弾の痕跡を見つけられなかったのは 探す気が無かったからではと言い、Garibaldiを怒らせた。 KemmerはSinclairに、容疑者となったGaribaldiを保安部の仕事から外して 停職にするように求め、彼女が代わってBabylon5の警備責任者になった。

Garibaldiが自分の部屋の前で保安部員のLou Welchに止められている所に KemmerとCutterが現われた。 GaribaldiがKemmerと話をさせるように求めると、 彼女はCutterに爆発現場の調査班に結果を聞いてくるように言った。
二人きりになったGaribaldiは彼女に、 Frankを自分の兄弟の様に思っていたと言い出すが、 それを聞いた彼女は激しく怒り、 彼が自分だけを庇ったせいで父が死んだのだと主張した。 そして自分を信じてくれと懇願する彼に、 あのとき彼は責任に向き合わずに酒に逃げたと指摘した。
戻ってきたCutterは彼女に、 爆発はやはり爆弾によるものだったと報告する。 さらに彼はGaribaldiの部屋を捜索した結果、 Cobra Bayの配線図と大量のCentauriのダガット金貨が見つかったと報告し 彼への嫌疑は決定的になった。 Garibaldiはとっさにその場を逃げ、 Kemmerは基地全体に彼への逮捕命令を発令する。

Garibaldiの逮捕命令を聞いたSinclairは直ちに取り消すようにIvnovaに命じるが、 直ぐにやって来たKemmerは彼の容疑は決定的になったと言ってそれを許さない。 しかしSinclairは、彼女はGaribaldiに対する個人的な感情で動いており、 自分がこの基地の司令官だと主張して命令を取り消させた。 Kemmerが怒って出て行った後、Ivanovaは彼に Kemmerが地球と直接コンタクトするだろうと警告する。 それでも彼女の部下より早く自分たちがGaribaldiを見つける手助けにはなるという彼に、 Ivanovaは通信回線の点検を口実にして 基地と外部との全回線を遮断する事を提案する。

Downbelowに逃げ込んだGaribaldiはバーでLondoに会い、 事情を説明して爆発事件に関する情報の提供を求める。 Londoは部屋にCentauriの金があった事で自分が嵌めたと彼が疑っているのではと言い、 関与を否定してむしろG'Karが怪しいと言い出した。

Ivanovaは通信回線を開くようにというKemmerの要求を突っぱねた。 KemmerはCutterにSinclairらがGaribaldiを庇って捜査を妨害していると説明し、 自分たちの船の通信設備でEarth Force 1とコンタクトするように命じた。

NarnはRagesh3を占領した際に大量の薬品を略奪し、 Centauriがそれを買い戻すのにNarn側はダガット金貨を要求した、 その一部がGaribaldiを嵌めるのに使われたのだろうと言うLondoに、 Garibaldiは自分のアクセスコードを使わずにG'Karの部屋がある外交官地区に入るために 金を貸すようにLondoに求めた。 LondoはGaribaldiとこれまでの役割が逆転した事を皮肉りながらも金を渡したが、 彼が捕まったら自分が彼に会った事は否定すると言った。
無事にG'Karの部屋にたどり着いた彼は、 G'Karが彼を待っていたのを知って驚いた。 G'Karは彼とLondoはお互いをスパイし合っているから お互いの行動は何でも分ると答え、 彼がNarnに亡命してこの基地を離れるように提案した。 地球を裏切る事は出来ないとその提案を断わるGaribaldiに、 この基地は彼の様に敵が多い人間には安全ではないとG'Karは警告する。

GaribaldiはブラックマーケットのボスN'grathから セキュリティカードを手に入れようとするが、 N'grathに追い出された所を警備に捕まりそうになる。 何とか逃れて地球人地区へ戻ろうとする彼に、 さきほど彼が手酷い目に遭わせたスリの異星人が襲い掛かった。 さらにDraziの一団も加わり、Garibaldiが殴り倒されたところにSinclairが現われ、 彼を助けた。 Sinclairは彼に医療室に行くように説得するが、 Netter将軍からの通信に気を取られている間にGaribaldiは逃げ去った。
将軍からKemmerに全面的に協力するように命じられたSinclairは彼女に、 Garibaldiは彼女と同様に地球に忠実だと訴える。 CutterからGaribaldiが目撃されたと連絡を受けたKemmerが立ち去った後、 SinclairはGaribaldiの部屋を見張っていたWelchに何かを命じた。

クラブに逃げ込んだGaribaldiは一度は警備の目を逃れるが、 逃亡に疲れた彼はこれまでの禁酒を破って飲み始める。 そして酩酊状態になって店を出た彼の前に、通報を受けたKemmerとCutterが現われた。 「また飲んでいるのね」というKemmerをGaribaldiは子供時代の彼女と間違えていたが、 Cutterが大統領の到着に備えてもう一度点検するために立ち去ると幾分態度を和らげた。 「昔とちっとも変わっていない」と非難する彼女に彼は、 あのとき彼女がされたと考えているのと同様に、 彼女は彼の人生を破壊したいのかと問い返した。
そのときWelchが現われ、 Sinclairの指示でNolanの部屋を調べた所、 振動爆弾とHome Guardのパンフレットを発見した事を報告する。 それを聞いたGaribaldiはKemmerに、 NolanはHome Guardのシンパだとこれまでも疑われており、 異星人との友好的な政策を取るSantiago大統領に対する破壊工作の最中に 彼が誤って事故を起こしたという推測を告げた。 Kemmerは彼の説明に心を動かされるが、 Nolanが死ぬ前にGaribaldiの名を出したのを知っているのは、 彼女ら二人の他はSinclairとFranklinだけで 彼の部屋から物証が見つかった事が説明できないと言う。 GaribaldiはCutterもその場に居り、 さらに彼の部屋から物証を見つけたのもCutterだった事を指摘した。
彼女は疑いながらもGaribaldiと共に Cutterが最終チェックをしているCobra Bayに向かう。 Earth Force 1がジャンプゲートから現われ、 Santiago大統領の乗るシャトルを歓迎するために 新設されたばかりのStarFury中隊がCobra Bayで発進準備をしていた。 その最中にCobra Bayに現われたKemmerが、 Cutterに自分が替わりにチェックを行うと言うと、 Cutterは突然彼女を撃ち、さらに武器をGaribaldiに向けた。 格闘の末、GaribaldiはCutterを取り押さえ、 Ivanovaに間一髪でStarFury中隊の発進命令を中止するように知らせた。

Sinclairは医療室で手当てを受けるGaribaldiに、 Kemmerは大事には至らなかった事と、 Cobra Bayのドアに爆弾が仕掛けられていた事を話した。 そして彼が大統領の命を救った事を称えるが、 Garibaldiは自分が禁酒を破ってしまった事を深刻に捉えていた。 今回は無事に済んだが次はどうなるかという彼を、 次など起らないとSinclairは慰める。

Santiago大統領は無事にセレモニーに出席し、 演説の中で異星人政府に地球との関係強化を求めると述べ、 大きな反発が予想されるとISNは伝えていた。
KemmerはGaribaldiに自分が彼に辛く当たった事を謝罪するが、 彼はその必要はないと答え、 二人は抱き合って別れた。


印象に残ったシーン、台詞


Memo

G'Karが晩餐会の席で隣になるのを嫌ってたVreeは、 「食べ方がおぞましい」という風に語られている。 正直言ってこれは偏見のようなもので、 なんとなく日本人が他のアジア諸国を蔑視しているのと同様の 屈折した感情を思わせる。 ただしここでは(脚本が)VreeとPak'ma'raを混同している気がする。 おそらくこの時点ではマイナーな異星人種族の設定が確定していなかったのでは。

今回Babylon5に増設されたのは、StarFuryZeta中隊。 これまではAlpha, Beta, Deltaの3個中隊だったので、これで4個中隊体制になった。


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