Babylon5 #39

#39 Knives

粗筋

CentauriとNarnとの間の仲裁交渉にうんざりしたSheridanは、 気晴らしに野球場でフリーバッティングをしていた。 そこにGaribaldiが現れ、彼からスキャナーも正常に動かないという Grey区の一角トライアングル(Triangle)の話を聞いたShridanは興味をもち、 自ら調査に行く事にした。

LondoとVirが通路を歩きながらCentauriオペラについての議論に夢中になっていると、 Londoの背後から首に手を回して締め上げてきた者が居た。 それは彼の旧友のUrza Jaddoで、Londoは彼をVirに紹介する。 三人はLondoの部屋へ向かった。

Sheridanはトライアングルを探索していて、Markab人の死体を発見する。 Garibaldiへの通信はうまくつながらず、 いきなりその死体がSheridanに掴み掛ってきた。 なんとかその手を振りほどくと、Markab人はもとの死体に戻っていた。 やっと回線がつながり、彼はGaribaldiをGrey10区に呼び出す。
FranklinはSheridanを診察するが、突然のショックによるもの以外は特に異常は無いようだった。 彼は死体が掴み掛ったのは、多分体内のガスの作用だろうという。 死体の頭部には傷があったものの、他殺ではないようだった。 そうするうちにSheridanが視界が急にゆがむのを感じ、 少し休む事にする。
部屋で眠っていた彼は、奇妙な物音で目を覚ました。 ライトをつけて部屋を見回すと、 何処からとも無く現れた翼竜が彼に襲い掛かる。 彼はPPGを発砲するが翼竜は消え、 駆けつけたGaribaldiも何の異常も見つけられなかった。 Garibaldiは死んだMarkab人は自殺らしいと言うが、 その理由は不明だった。 Sheridanは司令室に戻る事にする。

UrzaとLondoとは酒を酌み交わし、若い事の冒険の話をしていたが、 そのうちにUrzaはLondoがCentauri本国で名をあげ、 共和国の栄光を取り戻したと称えられている事に触れた。 しかし彼はまた、Narnとの戦争は間違っていると感じており、 前皇帝は戦争ではなく平和を望んでいたと指摘する。 Londoの反論に対し彼は、Narnとの戦争を始めた勢力がまた、 前首相を事故に見せかけて暗殺し、 彼らと意見が一致するCartagiaを皇帝に据えたと主張する。 そうした一連の事から、彼は議会から反逆者の烙印を押されようとしており、 彼の家族を恥辱から守るために、彼はLondoに助力を頼みに来たのだった。 Londoは彼の味方をする事を約束し、Urzaは機嫌を直して 二人の再会を祝うパーティーをしようと言った。

司令室に戻ったSheridanは、 今度は宇宙空間にIcarus(妻のAnnaが乗っていた調査船)の 爆発シーンを見る。 すぐにスキャンを命じるが他のスタッフは何も見ていなくて、 Ivonovaは彼の異常な振る舞いを心配する。 再びFranklinの診察を受けるが、異常は見つからなかった。 Franklinはこの所のストレスが原因ではと指摘し、 休暇を取るように薦める。 Sheridanは抵抗するが、 Franklinは医療部長の権限で休暇を命令し、 脳波をモニターする装置を彼の腕に取り付けた。

LondoはRefaに連絡を取り、Urzaの訴えが本当かを尋ねた。 Refaはその通りだと答え、 LondoがUrzaの人格を保証して彼を反逆者とする動議の撤回を求めると、 動議は既に可決され、彼の味方をすると、 Londoの立場まで危うくなると警告した。 LondoがRefaのこれまでの計画への自分の寄与について言及したのに対し、 Refaはあまり出来る事はないが努力はしてみると言って通信を切った。

野球場に戻ったSheridanの所にGaribaldiが現れ、 死んだMarkab人の乗った船がSector14を通過していた事を報告した。 この空域は封鎖されており、 GaribaldiはBabylon4の出現と消滅について説明する。 それらの記録は地球軍によって没収されていたので、 Sheridanはその事を全くその事件を知らなかった。 Garibaldiは存在しないはずの記録のコピーをSheridanに渡す。

Urzaとの祝宴の席でLondoは、彼を救うためRefaに手を打ったと伝えた。 対してUrzaは自分が謀反人であるという動議を提出したのはRefa自身だと言い、 信頼していたLondoがRefaと手を結んでいた事を知って激怒した。 Refaによる汚い戦争に彼が手を貸していた事を責めるUrzaに、 Londoは「宇宙の征服と支配が我々の宿命だ。」と言うが、 Urzaは「虐殺や裏切りの上に国は出来ない、そんな栄光なら不要だ。」 と主張する。 そしてUrzaは剣を持ち出し、Londoに決闘を申し込んだ。 VirはLondoを諌めるが、断れば不名誉になる、と彼はUrzaの申し出を受ける。

Babylon4の記録映像を見ていたSheridanは激しい頭痛に襲われた。 そして部屋の中に彼の両親の姿が現れる。 その姿を見た彼は、自分が為すべき事を理解し、 コムリンクを置いて部屋を出て行った。 直後に彼の脳波の異常を知ったFranklinは、 Sheridanと連絡が取れないために、Garibaldiを呼び出す。
SheridanはStarFuryに乗り込み、 Ivanovaの制止を振り切って基地を離れ、Sector14へ向かう。 Ivanovaから連絡を受けたGaribaldiも、StarFuryで彼を追った。 彼の呼びかけに対し、Sheridanは人を送って行くと答える。

決闘の場でLondoはもう一度和解を申し入れるがUrzaは拒否し、 剣による決闘が始まった。 戦いは長く続き、両者とも傷を負った。 最後にUrzaはLondoを床に倒し、その上から剣を振り下ろそうとするが 逆にLondoの剣に刺されて致命傷を負った。 倒れるUrzaを抱きとめたLondoに対し、 Urzaは自分の家族の名誉を守るためにこうした、と言い残す。

Sector14でSheridanがスキャンを開始すると、 突然前方に白い光の環が現れた。 そして彼の口から光の帯のようなものがそこへと流れ出していった。 気を失ったSheridanのStarFuryが光の輪に吸い寄せられてゆくのを見た Garibaldiは、手動操作でSheridanの機を牽引し、 二人は無事にBabylon5へ戻った。
基地に帰って元気を取り戻したSheridanはIvanovaらに、 両親の姿をみて、何かのエイリアンがSector14でMarkab人に乗り移り、 それが自分の故郷に帰りたがっているのだ、と推測したと語った。 それを聞いたFranklinは、未知の生命体との接触に興奮し、 また接触を図るべきだと言うが、 それはもう御免だとSheridanはいなした。

LondoはVirにUrzaが自分に勝ちを譲って殺された理由を説明していた。 決闘の掟で、勝者は敗者の家族を迎え入れなくてはならない。 現在Mollari家はUrzaの家族を不名誉から守れる力があるため、 Urzaは決闘による名誉の死を選んだのだった。 「これまでの自分の選択が正しかったか初めて不安になった。」 というLondoにVirは、 今からでも過ちを正すように薦めるが、 「自分の手は血で汚れてしまった。 間違いであろうとこの道を突き進む。」 とLondoは答えた。


印象に残ったシーン、台詞


Memo

次回の展開を考えると、Markab人の死因は実はDrafaだったのかもしれない。

冒頭のフリーバッティングのシーンだが、 フライを打ち上げればコリオリ力によって ステーションの回転方向にボールが流れ、 まるで上空に風が吹いているように見えるだろう。

Garibaldiは左ボックスに入っていたが、 食事のシーンでも彼はフォークを左手で持っていた。 どうやら彼は左利きだったらしい。

SheridanがBabylon4出現の経緯を全く知らなかったのは、 やや無理があると思う。 単に出現してまた消えただけではなく、千人以上の要員が 四年前の基地からタイムトラベルして 脱出した以上、 彼ら全員の口を塞ぐ訳にはいかないだろう。


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