Babylon5 #103

#103 Darkness Ascending

粗筋

Garibaldiは荒れ果て死体が散乱するZocaloに立っていた。 そこにはSheridanやZackの死体も転がり、彼を非難するメッセージが残されていた。 Franklinはまだ生きていたが、「なぜ必要とするときに居なかったんだ?」 と彼を非難し、直後に射殺される。 誰がやったと叫ぶ彼の耳に笑い声が響き、 重火器を肩に掛けたもう一人のGaribaldiが現われて 彼自身がこの事態を招いたのだと嘲った。 嘘だと叫ぶGaribaldiがついた手の先から流動体が彼の身体に這い登り、 全身を締め上げる。 口元まで流動体に覆われた彼は叫び声をあげてはベッドで飛び起きるが、 その彼の目の前には今度は目を青白く光らせたLytaが座っていて、 Vorlonにされた事をもう隠すのは止めて自分の能力の限界を試している、 目を覚ますべきでなかった、これは現実ではない、夢だと言った。 そして本当に目を覚ましたGaribaldiはドアから入ってきた相手にPPGを構える。 それは火星に残してきた恋人のLiseだった。 どうしてここにと尋ねる彼に、 直ぐに戻るような事を言って彼女を火星に置き去りにして戻ってこない彼に会いに来たと 彼女は説明する。

DelennがSheridanのオフィスで何かの書類を読もうとしているとき、 Lennierからの通信が入った。 彼はこの6日間に新たに三件の襲撃があったが生存者はなく、 依然として証拠は掴めていないと報告する。 しかし襲撃のそれぞれ20時間前にCentauriの暗号通信が傍受されており、 解読は出来ていないが攻撃指示かもしれないと話す。 二人のやり取りの途中でオフィスの入り口に現われたSheridanはそっと姿を隠し、 通信を終えてDelennが出て行くのを見送った。

Lytaは地球の調査会社の男を相手に、 200人の未登録テレパスたちを深宇宙調査船に乗せる交渉を行っていた。 彼らは未知の惑星調査に協力する見返りに 自分たちのコロニーを造る場所を探させて欲しいと彼女は言うが、 男はPsi Corpsとの契約によって未登録テレパスを乗せる事は出来ないと答え、 自分たちのテレパスの優位性を説明する彼女に、 立場には同情するがPsi Corpsとの関係を持たない別の有力者を探すように 助言して立ち去った。 それを聞いた彼女は何かを思い出した様子で、 Babcomユニットに向かってG'Karとの会談をセットした。

VirはLondoに、日常業務の報告を行っていた。 Centauri宮廷から同盟輸送船の運行スケジュールについて 問い合わせがあったと聞いた彼は妙に思うが、 深くは追求しなかった。 一方Draziの大臣やGaim大使との会談が向こうからキャンセルされたのを知り、 彼はCentauriが意図的なボイコットの対象になっている事に気がつく。

Garibaldiの部屋でコーヒーを入れようとしていたLiseは、 隠してあった酒瓶を見つけた。 彼女は彼に二度も酒で人生を棒に振ったのを忘れたのかと食ってかかるが、 彼はこの半年の間にBesterとの事を始め色々なごたごたがあったのだ、 それに以前の自分とは違い自分で自分をコントロールできると強弁し、 酒だってすぐに止められるといって瓶の残りの酒を流しに捨ててみせた。

亜空間を飛ぶMariaでLennierがCentauriの暗号通信の解読を続けていると艦長が現われ、 進展状況を尋ねた。 彼の説明ではこれまでに「応答するな」という言葉だけは解読でき、 攻撃されやすい固定基地への通信ではと想像していた。 亜空間でのタキオン搬送波を探知するのは通常は不可能に近いが、 次の通信が送信された瞬間の強いシグナルを追えば 秘密基地を発見できるのではと彼は説明する。 しかし艦長は、Sheridan大統領直々の命令で艦が任務を中断してBabylon5に向かう事に なったと彼に告げる。
その頃Babylon5では、Delennが自分の権限を無視してJohnがWhiteStar27(Maria)を 呼び戻した事を責めていた。 それに対してJohnは、 すでにその領域には他の船を派遣してあるし、 自分に黙ってLennierを派遣したのは彼女の方で自分が謝る理由はないと言い返すが、 Delennは自分の非をあっさり認めた上で それでもこの任務にはLennierこそが適任で その彼を派遣しなかったのはJohnに非があるとやり込める。 さらに彼女は、彼がLennierを選ばなかったのは自分の友人だからだと指摘したときに、 MontoyaからLennierが戦闘機で姿を消したという連絡が入った。
亜空間を飛ぶ戦闘機の中のLennierは、 計画通りにタキオンシグナルの送信先の秘密基地に向かっていた。 しかしその基地はかなり遠いため、彼は空気を節約するために瞑想状態に入る。

G'Karの部屋に迎えられたLytaは、 テレパスの遺伝情報が欲しいという ずっと以前の彼の提案を思い出させ、 もし未だその提案が有効なら、取引に応じたいと言う。 彼女が見返りとして求めたのは、 多額の資金を火星の隠し口座に振り込む事と、 テレパスが乗り込むための5隻以上の深宇宙探査船の提供、 そしてそれらを全て秘密裏に行う事だった。 最後の条件は惑星間同盟憲章に抵触するのではと言うG'Karに、 各国の内政問題であれば同盟に報告義務は無いはずとLytaは指摘し、 興味があるのなら連絡をと言って部屋を出て行った。

GaribaldiはLiseとのディナーのためにFresh Air Cafeに入り、 前回ここに来たのは SinclairとCatherine Sakai, それにIvanovaと一緒だったが、 その夜にSantiago大統領が暗殺され自分も後ろから撃たれたと彼女に話す。 そしてそのとき一緒だった者はもう誰もここには居ないと感慨に耽った。 一方Liseは、火星での亡夫Edgarsの事業を引き継ぐのに彼の助けが必要なので 直ぐに一緒に戻って欲しいと彼に告げる。 しかし彼の返事から、 彼は未だ自分がここを去る事をSheridan大統領に話していない事が判った。
飲み物の注文を取りに来たウエーターに対して彼はコーヒーを頼むが、 ウエーターはしつこく飲み物の確認を繰り返して彼は怒りを爆発させる。 そんな彼の態度をLiseは諌めるが、彼はコーヒーを一口飲んで席を立ち、 物陰で携帯ボトルを取り出してカップにウイスキーを注いだ。

JohnとDelennはLennierの捜索状況についてMontoyaから報告を受けていた。 彼は依然として見つからず、喩え瞑想状態で空気を節約していても もう空気の残りは僅かしかないはずだとMontoyaは話す。
その頃亜空間を飛ぶLennierの戦闘機は、後ろからCentauriの戦艦が近づいてくるのを 感知していた。 彼はその戦艦をやり過ごし、 それから艦の船腹に張り付いてパイプを通して空気を取り込んだ。 その直後にジャンプポイントが開き、 戦艦は他の艦隊が集結した惑星軌道上に現われた。
その夜ベッドの中でJohnはDelennに前に言った事を謝り、 彼女の判断は正しかったのだから彼女にLennierの死について 自分を責めるのは止めるように頼むが、 彼女は彼に背中を向けたままで、 実際にLennierの遺体を見るまでは彼の死を信じないと答える。

次の日の朝、Londoは本国からの通信が来たとVirに起こされた。 Centauriの大臣は、Drazi本国のスパイからの情報として、 同盟内部で襲撃事件をCentauriの仕業だと見せかる計画があるとLondoに話す。 彼はSheridanやG'Karがそんな工作をすると信じないが、 大臣はNarn本国の急進派がG'Karに黙って遺棄されたCentauri戦艦を使って 証拠を捏造するのではと言い、 もし実際にCentauriが攻撃されれば喩え戦争になってもこちらから攻撃すると話す。

Lytaを部屋に招いたG'Karは、 本国政府と話し合った結果、彼女の条件を受け入れると返答した。 ただ条件として、時々他の大使をスキャンして機密情報をNarnに流すように求める。 それを聞いたLytaは少し考え込み、 色々と出来るようになった事はあるがその条件は飲めないと言って 取引を打ち切ろうとした。 部屋を出て行こうとした彼女をG'Karは呼び止め、 先ほどの条件を持ち出したのは彼女を試すためで、 もし彼女が受け入れたら取引を打ち切るつもりだったと明かす。 そして改めて彼女のと契約を受け入れた。

Lennierの戦闘機が張り付いたままの戦艦を含むCentauri艦隊は再び亜空間から出現し、 Brakiliの輸送船を襲撃した。 無抵抗のまま命乞いをする輸送船はたちまち破壊され、 Lennierはその光景を全て記録する。 戦艦が亜空間に入る直前に彼は戦闘機を切り離し、 輸送船の残骸に紛れ込んで救難信号を出し、 犠牲者のために祈りながら救助を待った。

MariaからSheridanに、必要な証拠を入手したLennierを救出したという報告が入った。 その知らせを聞いたDelennは通路に走り出て、 泣き笑いをしながら壁に倒れこむ。 ちょうど通りかかったLondoがその様子を見て声を掛けると、 彼女は彼に走り寄って抱きつき、 「私たちがこう出来るのはこれが始めてで最後になるでしょう」と 戸惑うLondoに言って立ち去った。

Lennierの帰還をDelennと共に迎えたSheridanは、彼から証拠の記録映像を受け取った。 Lennierが去った後で彼はDelennに、 「この証拠を得るために一ヶ月間努力してきたが、 心のどこかでは投げ捨ててしまいたい気持ちもある、間違っていればよかったのだが」 と語った。 それに対し彼女は、自分も同じ気持ちだが、真実を知った以上明朝に会議を召集して 証拠を提示しなくてはいけないと答える。 入ってきたGaribaldiにSheridanは、今こそ君が必要だと言い、 FranklinとG'Karを直ぐに探して来るように求める。
Franklinから各種族の医療データベース作成の話を 聞いていたLondoをVirが呼びに来た。 彼はLondoに、SheridanとDelennが明朝会議を招集したが Centauriは意図的に外されていると話す。 その横では、GaribaldiがFranklinに話し掛け、 二人はどこかに消えた。
Liseが夕食の準備をしている時、 表情を変えたGaribaldiが入ってきた。 彼は彼女に直ぐに火星に戻るように言い、 奇跡でも無い限り明日にはCentauriとの戦争が始まると言う。


印象に残ったシーン、台詞


Memo

Lytaは実際にGaribaldiの観た夢に関わっているのだろうか? 彼女の目があのように光っているシーンをGaribaldi自身はこれまで見ていない事を考えると、 やはり彼女の仕業のように思われる。 嘗てKoshがSheridanG'Karに同様の夢を観せた事を思い出させる。

DelennはMontoya艦長もLennierの真の任務を知らされていないと 話していたが、 今回のLennierとのやりとりを見る限りかなりの部分は知っているように思われる。

Lennierは今回少なくとも形式的にはDelennやMontoya艦長の命令に背いた事になる。 もしかするとこれが、Mordenの予言した 「Rangerへの裏切り」という可能性もある。

GaribaldiがLiseにレストランで言った中で、 Sinclairと彼の恋人のCatherine Sakaiの名が久しぶりに言及された。 Catherineが一年以上行方不明という事実は、 Valen(=Sinclair)が後に子孫を残してしかも Minbariで迫害を受けたというに 関係がある可能性がある。

LiseはEdgarsの事業内容に関して何か不審な点が見つかったような事を言っていた。 例のテレパス用ウイルス作成に関する問題だろうか?


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