In the Beginning

In the Beginning

オープニング

日本語:

どの時代にも、我々を取り巻く世界を永遠に変えるような出来事が一つは有ると言われる。 いわゆる、岐路だ。--Delenn

未来は常に痛みの中から生まれると言う。 戦争の歴史はすなわち痛みの歴史だ。 賢き者は、痛みの中から生まれたものを実らせ、より良い世界を作り上げる。 二度と過去の過ちを繰り返してはならないという教訓を学ぶからだ。 --G'Kar

その戦争の痛みから、未来が生まれた。 いつか百もの世界でその名が囁かれるであろう未来が。 夢の最後の避難所であり、我々の平和への最後の願い・・・Babylon5.--Delenn

英語:

It is said that in every age there is one singular event that forever changes the world around us. A nexus, if you will.--Delenn

It is said that the future is always born in pain. The history of war is the history of pain. If we are wise what is born of that pain matures into the promise of a better world. Because we learn that we can no longer afford the mistakes of the past.--G'Kar

But in the pain of that war, the future was born. A future that would one day have a name whispered on a hundred worlds. A final refuge for dreams. Our last, best hope for peace... Babylon 5.--Delenn

粗筋:

地球暦2278年のある夕暮れ、Centauri本星の王宮はたった一つの窓だけから明かりが漏れていた。 市街地では幾つもの建物が炎上して、時々爆発も起こっている。 王宮の中で、Centauri人の幼い兄妹がかくれんぼをして遊んでいるうちに、 たった一つ外が覗ける窓にたどり着き、炎上する街の光景に息を呑んだ。 そこに二人を探していた家庭教師がやって来て、 彼らが外の様子を観ているのを知り、慌ててその場から離れるように言う。 理由を尋ねる男の子に、これは皇帝の窓であり 皇帝以外は宮殿の外を見る事を禁じられていると彼女が諭しているとき、 部屋の向こう側から彼女を制止する声がした。 それは老皇帝Londo Mollariで、 この宮殿で笑い声を聞くのは久しぶりだと言って、 彼は三人を自分の玉座の前に呼び寄せる。 名前を尋ねられた男の子はLuc Jaddoと妹のLyssaだと答え、 本物の皇帝かとLondoに尋ねる。 Londoは首に下げていた共和国の紋章の入った飾りを見せ、 これを着けられるのは皇帝だけで、 従って自分は皇帝か唯のいかれた爺のどちらか、あるいは両方かもなと答えた。 そして飾りをLucの首に掛け、 今から暫くお前を嘗て栄えた共和国の皇帝にして願いを一つ叶えてやる、 何が望みだ、と尋ねた。 お話をしてくれと答えるLucを家庭教師はたしなめるが、 嘗ての自分より利口な答えだとLondoは彼を誉め、 どんな話が良いかと重ねて尋ねる。 ヒーローや悪者が出てくる大戦争の話とLucは言うが、 妹のLyssaが聞きたいのは本当の話だった。 するとLondoは、両方の望みを叶えようと言い、 およそ35年前の地球から始まる話を始めた。

2243年、未だ若かったLondoは地球へのCentauri使節団の一員として、 EarthDomeのLefcourt将軍のオフィスに招かれた。 そこには将軍の他に大統領補佐官も彼を待っている。 Dilgar戦争に勝利した地球同盟はその版図を広げ、 幾つもの異星人種族と接触をしていた。 多くは友好的だったが一部は敵対的であり、 さらに全くの謎の種族であるMinbariが居た。 将軍と大統領補佐官は、Londoを通じてCentauri政府に Minbariについての情報を求める。 以前Minbariと貿易をしていたが最近は接触がないと答えるLondoに、 Minbari宙域に調査艦隊を送って 彼らが地球の脅威にならないか調べさせる予定だと補佐官は話した。 調査船なら一隻だけ送るように、 それ以上送れば脅威と見なされて生還できないと忠告するLondoに、 地球はDilgerにも勝利しており、Minbariにも負けるはずがないと Lefcourt将軍は豪語する。 その言葉を聞いたLondoは相手の傲慢さと愚かさを笑い、 Minbariは銀河でも古い種族であり、 嘗てのCentauriの最盛期にもMinbariには逆らわなかった、 彼らの脅威と見なされる真似をしなければ 彼らも地球を攻撃しないと彼らを諌め、 軍事情報の提供を拒んだ。 貿易の独占権を失いたくないためではと厭味を言う将軍にLondoは腹を立て、 情報の提供は約束するがそれ以上はごめんだ、 手探りで進むうちに躓いて竜を起さないように注意しなさいと 言い残して部屋を出て行く。

Minbari本星では、 Anla'shok(Ranger)のリーダーである老Minbari人Lenonnが Anla'shok本部(?)に呼んだ戦士カーストのCallierと会っていた。 LenonnはValenの予言によれば間もなく古代の敵Shadowとの戦いが始まるので、 その戦いに備えて創設されたAnla'shokにもっと援助をして欲しいとCallierを通じて 戦士カーストの長老たちに要請していたが、その要請はすげなく却下されてしまった。 LenonnはそれならGrey評議会に直訴すると言い出し、 長老の怒りを買うなとCallierは警告するが、Lenonnは気にする様子もなかった。

その夜、眠っているLenonnがかすかな鈴の音で目を覚ますと、 寝室には手に三角形のシンボルを捧げ持った数名の白いローブの男女が 黙って立っていた。 Grey評議会の使いと直感した彼が、何も言わずに部屋を出て行く彼らの後を追うと、 建物を結ぶ空中通路の途中で彼らは立ち止まる。 上空から一隻の飛行艇が現われ、そこからの青白い光線が彼らを包むと、 Lenonnもろとも飛行艇に吸い上げられた。 その飛行艇はさらに、一隻のSharlin級巡洋戦艦に吸い込まれる。
やがてLenonnは使者の一団によって、円形のハッチの前に導かれる。 彼が一人で中に入るとそこは暗闇で、 「我々に言いたい事があるそうだな。 輪の中に進み出よ。」 というDukhatの声が聞こえた。

ここでLondoの話は、Lucによって中断された。 「凄い戦争の話じゃなかったの?」と言う彼を家庭教師はたしなめるが、 「この二つの事件がきっかけとなって、地球の歴史上最大の戦争が始まり、 地球人は滅亡の瀬戸際に追い込まれた、 しかしその真の原因は自分にある。」とLondoは言い、話を続ける。

LenonnはGrey評議員たちに、 次のShadowとの戦いに備えてValenによって1000年前に設立されたAnla'shokは、 これまで辺境で長い間見張りを続けてきたが年老いて疲れ果てている、 予言された戦いが迫っている今こそ更なる援助が必要だが、 戦士カーストは彼らを馬鹿にし蔑んでいると訴えた。 Dukhatは、その時になれば立ち上がると予言されているのなら何故その予言を待てないのか、 予言は聖職者カーストの分野であり、 労働者カーストは何故武器や戦艦を作らなくてはならないのか、 戦士カーストは何故命を捨てなければならないのか疑問を持っている、 それに対して何と答えるのかとLenonnに問う。 するとLenonnは、予言を信じているとしか答えられないと言い、 さらにVorlonともコンタクトをするように求めた。 それを聞いた戦士カーストのCoplannが、嘲りの笑い声をあげる。 彼はこれまで十隻以上の戦艦をVorlon宙域に送ったが一隻も戻らない事を指摘し、 これ以上Vorlonを待っても無駄で彼らは脅威など存在しないと思っているのだろうと言う。 そのときDelennが、予言の真偽を確かめる方法が何かあるはずと口を開くが、 Coplannは彼女は未だ正式な評議会メンバーではなく、意見を言うのは不適切だと一蹴する。 しかしDukhatは彼女に発言を続けさせ、 彼女はShadowが予言通りにZ'ha'dumに戻ってきているかを確かめてはと提案した。 それに対しCoplannは、戦士カーストはその調査に参加しない、 Z'ha'dumの周辺には古代の罠が張り巡らされており生きて帰った者はいないと言い返す。 そして、戦士カーストが調査を拒むのは危険だからかと問うDukhatに、 そうではなく単に無駄であり、また評議会が調査を命じれば 社会に無用の動揺を招くからだと釈明した。 それを聞いたDukhatは、それならば戦士カーストではなく Anla'shokへの援助の額を決めるGrey評議会自身が調査に行こう、 国民を動揺させないため、この艦と最小限の護衛のみで行くことにし、 最後のジャンプまで目的地を隠して各駐屯地を訪問すれば良いと断を下す。 さらに彼は、自分もZ'ha'dumを噂でしか知らず、 死ぬ前に一度は見たいと思っていたと付け加えた。
評議会の後、DelennはDukhatに 自分は予言を信じているがCoplannの言い分にも一理あり、 もうVorlonが現われても良い頃ではと尋ねる。 するとDukhatは、言い伝えによればVorlonは一度に姿を見せるのではないと答え、 真意を問い返す彼女に、自分は何も言ってはいないと会話を打ち切った。 やがて自分の聖域に入った彼は、「始まってしまった。」と独り言のように呟く。 彼の後ろからVorlon人が現われ、「ああ。」と答えた。

Lefcourt将軍のオフィスに呼ばれたSheridan少佐は、 Minbari調査艦隊の副長就任を持ちかけられた。 彼は現在Lexingtonの副長だが、 より注目度の高い任務についた方が出世の近道だと将軍は勧める。 しかし艦隊を率いるのがJankowski艦長のPrometheusだと知り、 彼はファーストコンタクト能力に問題があり、 非常時に上官に逆らうはめになるのはごめんだと言って Sheridanはその任務を断わる。 彼の頑固さに呆れた将軍は、出世を棒に振る気なら止めないと言って彼を退室させた。

亜空間を飛ぶGrey評議会の巡洋戦艦Valen'thaの窓から外を見ていたDelennは、 輸送船が何かの積み込み作業をしているのに気がついた。 彼女が通路に出るとその積荷らしきものが運ばれて行くのに出会い、 通りかかったその輸送船のパイロットに、 なぜ危険な亜空間で作業をしているのか尋ねてみる。 パイロットは迷惑そうに、 Dukhatの命令によって毎週亜空間の別の合流点で積み込み作業をしており、 積荷は生命維持装置や代替大気だと彼女に話した。 そこに現われたDukhatは彼女を呼び、 儀式に遅れるぞ、Grey評議員になりたくないのか、 評議員はそのような瑣末な事は関心を持たないものだと注意する。 しかし彼女は、代替大気が必要なのは異星人だけであり、 ときどきVorlonを名乗る異星人が現われるという噂だが 誰もVorlonを見た事がないから騙すのは簡単だと答えた。 私が騙されていると言いたいのかと尋ねるDukhatに、 「私は何も言っていません、 ただあなたがVorlonに会ったのなら別ですが。」と彼女が返事をすると、 多くは語らないがこれだけは言えると彼は答え、次のように続けた。 「暗闇が訪れ、自分の行いに疑念が湧いたとき、 Vorlonの顔を覗き込めば全ての疑念が去る。」

Valen'tha艦内では灰色のローブを纏ったDelennが使者に挟まれて 通路の両側にMinbari人たちが整列する中を通り、 評議会の会議室に向かった。 その入り口にDukhatが立ち、杖で行く手を遮って、 何のために来たのかを尋ねる。 「真実に使えるためです。」と彼女が答えると、 「私に付いて来るか、炎の中に、暗闇の中に。」とDukhatは尋ね、 「付いて行きます。」と答えた彼女を部屋に通した。
同じ頃、Prometheusを含む地球の探査艦隊は亜空間から通常空間にジャンプした。 副長は遠くに未知の宇宙船らしい機影を捉え、亜空間に戻るかを艦長に尋ねるが、 Jankowskiは斜角から気付かれぬように接近するように命じた。
DelennはDukhatの持つTriluminaryに手をかざし、 「私が立つのは蝋燭と星の間・・・」と誓いの言葉を唱え始める。 彼女の手が近づくとTriluminaryは明るく輝き、 思わず顔を見たDelennにDukhatはかすかに頷く。 一方Coplannは唖然としていた。 「そして暗闇と光の間。」彼女は誓いの言葉を続けた。
Prometheus艦内では副長がセンサーの捉えた機影を確認し、 主要艦二隻と護衛船の未知の種族の船団だと報告する。 何らかのステルス技術によって、それ以上の情報は得られなかった。 Jankowskiがさらに接近するように命じると、 副長は命令によってコンタクトを禁じられている事を指摘する。 しかし艦長は、自分たちはMinbariの情報を得るために来たのであり、 あの程度の船団はDilgarにも勝った我々の敵ではないと豪語して、 命令を繰り返した。
Valen'tha艦内では、Delennの評議員就任儀式が終わってDukhatが部屋に戻ろうとしていた。 評議員の一人Morannは他の評議員たちに、未知の種族の艦隊が自分たちを追ってきているが、 詳しい事が判るまでDukhatに知らせて彼を煩わせないようにと求めていた。
Prometheusでは、相手の艦隊が向きを変えて向かってくると副長が報告する。 相手に見つかったと知ったJankowskiは退却を命じるが、 強力な相手のスキャナーによって装置に異常をきたし、 ジャンプエンジンがダウンしてしまう。
その頃DukhatはMorannから、未知の種族の艦隊が接近中だと説明を受けていた。 その艦影を見たDelennは、地球の艦隊だと言う。 こちらの艦が砲門を開いて接近中だとMorannから聞いたDukhatは、 声を荒げて誰の命令か尋ねる。
Prometheusの副長は、相手の艦が砲門を開いていると報告した。 スキャナーの妨害によって攻撃態勢を取っているかは不明だったが、 艦内に緊張が走る。
MorannはDukhatに、これは戦士カーストの慣習で、 敵意が無い事を相手に示しているのだと答えている頃、 Prometheusでは、敵は全砲門を開いていると副長が報告し、緊張は極限状態に達していた。 Jankowskiは各部門に個別に砲撃を命じる。 その砲撃はValen'thaに集中して、艦は大破した。 Grey評議会の会議室も大混乱になり、瀕死の重傷を負ったDukhatを抱えて Delennは助けを呼んでいた。 Dukhatは彼女を認めて、「お前を選んだのには理由がある・・・」と言うが、 最後まで言う前に息を引き取り、彼女は悲鳴を上げる。
地球艦隊はMinbariの戦闘機からの反撃を受けていたが、 相手のスキャナーが破壊されてジャンプエンジンが復旧したので、 直ちにジャンプしてその場を逃れた。
尚も混乱状態の会議室で、 死んだDukhatの頭を抱えて呆然としているDelennにMorannが走り寄り、 直ちに報復するか調査するか評議会の意見は二分しており、 彼女の決断で決まると話す。 師のDukhatを殺されて激高していた彼女は立ち上がり、 直ちに追いかけて報復し、敵を皆殺しにするようにと叫んだ。

指導者Dukhatの死によってMinbariは激怒し、 地球人に対する聖戦を始めてしまった、 それは地球人の滅亡でしか終わらないものになっていった、とLondoは話を続けた。

Lefcourt将軍とFontaine将軍は、各艦船の指揮官たちを集めた集会で、 Minbariの巡洋艦隊によって壊滅する軌道ステーションと地球艦隊の映像を示していた。 Minbari艦隊は全てを破壊し、戦闘不能になった艦も容赦しない。 対話の試みは全て無視され、降伏すら受け入れられなかった。 Minbariは外宇宙の地球軍を次々と計画的に排除し、 地球侵攻への通路を切り開いていた。 Minbari艦の圧倒的な優秀さの前に、 開戦以来地球軍は一度として戦いに勝つことが出来ずにいる、 とLefcourt将軍は言い、次のように続けた。 「全ての艦の指揮官は次の二点を理解して欲しい。 一つ、士気を高めるために、どんな形でも良いから勝利が必要である。 二つ、Minbariを止める手立てが見つからなければ、 自分たちの世代を最後に地球人は絶滅する。」
集会が解散したあと、その場に立ち尽くすLexingtonのStein艦長は、 何とかして止める方法があるはずだと呟く。 隣に居る副長のSheridanは、倒す方法の無い敵など居るはずがないと答えるが、 それは見つかりそうになかった。 Steinは彼に、Lexingtonの儀装が済むまでに家族に会いに行くよう勧める。 Sheridanは意外そうな顔をし、自分が必要なはずだ、あなたなら会いに行くかと尋ねると、 普通なら会わない方が良いと言うが、 あの映像を見てしまっては話が別だ、自分なら会いに行くとSteinは答えた。
一方飛行部隊の発進基地では、パイロットのGanya Ivanovが 発進前に妹のSusanと面会していた。 彼女は兄に、大学を卒業したら自分も地球軍に入隊する意思を伝える。 そしてイヤリングを片方外し、幸運のお守りとして兄に渡した。

EarthDomeでは、大統領補佐官がCentauriの武器支援を取り付けようとLondoに縋っていた。 しかしLondoは、もし地球に肩入れすればMinbariの怒りを買う、 地球の金全部を貰っても支援は出来ないと断わる。 肩を落とした補佐官は暗い部屋に入り、 そこに居た人物に「あなたの言った通りだった」と言う。 それはNarn代表のG'Karで、 彼はCentauriがNarn侵略時に遺棄した武器を地球に売ってもよいと持ちかける。 そして、その武器を見たMinbariはCentauriの仕業と思うだろうし、 万一Narnの仕業とばれても自分たちはCentauriによる百年の被占領経験があり 死を恐れはしないと言った。

Minbariの大艦隊に混じったGrey評議会の艦内で、 Delennの部屋にMorannが前線からの報告を届けに来た。 しかし彼女はそれを見ようとせず、 自分たちに勝つ当ての無い敵を倒して何になるの、 Dukhatもこのような殺戮は望まないはずと答える。 その場に居たLenonnも彼女に同意し、 戦士カーストがこの戦争にこだわるのは弱い敵になら確実に勝利できるからで、 本当に強い敵は別に居ると言い出してMorannと口論になり、 DelennはMorannを部屋から追い出す。、 Lenonnは彼女に自分の振る舞いを詫びた後、 彼女に自分がこの艦に再現したDukhatの聖域を訪ねるように求める。
一人で聖域に入ったDelennが振り返ると、 そこには環境スーツ姿の二体の異星人が立っていた。 驚いて尋ねる彼女にその異星人はVorlon人である事を認め、 一方はKoshと名乗る。 そして彼女の「何が望み? ここで何をしているの?」という問に、 「未来を作っている。」と答えて、彼女の前にDukhatのホログラムを出した。 この映像を見ているなら自分はもう死んでいる事になる、 最もふさわしい相手に見せるようにVorlonにこれを託したので、Vorlonを信じよと彼は言い、 さらに次のように続けた。 「古代の敵Shadowとの戦いに備えて異星人と同盟を結ぶ必要がある、 その異星人の名は地球人だ、 もし未だ彼らと接触していないなら、Vorlonと協力して彼らを探せ。」 そしてShadowの手先は既にZ'ha'dumに集結しており、主が戻る日も近いと述べ、 メッセージは終わった。 Dukhatの言う同盟者である地球人と戦争を始めてしまったと知り、衝撃を受けるDelennに、 Koshは「地球人が鍵だ。」と言う。 そこにLenonnが現われ、 まさにその理由によって、この戦争を直ちに終わらせなくてはいけない、 自分たちは多くの時間を失い、戦争が続けばさらに多くの時間を無駄にすると彼女に告げる。

地球ではDr. Franklinが同僚たちに新しい治療施設の案内をしている所に Fontaine将軍が現われ、彼を叱責した。 将軍は戦争前にFranklinがヒッチハイクで宇宙を旅していた頃、 Minbari人の一団を治療した経験があるのを聴きつけ、 その時に得た資料をなぜ生物兵器開発のために提出しないのかと問い詰める。 自分は医師であり、兵器開発に協力できないとFranklinが協力を拒むと、 激怒した将軍は彼を非国民と罵り、 憲兵を呼んで彼を逮捕させて、 彼のオフィスと自宅を捜索するように命じた。

Lexingtonを旗艦とする地球の艦隊は、 Minbari艦隊の奇襲攻撃によって数隻の艦を失いながらも小惑星帯を航行していた。 Lexingtonは敵の通信を拾うが、罠ではと疑ったStein艦長は GanyaのStarFuryを調査に向かわせる。 信号を発していたのは一機のMinbariのFlyerで、小惑星の近くで速度を殺してほぼ停止する。 Stein艦長は艦隊をそちらに向かわせるが、 Sheridanは自分ならエンジンが故障しても最後まで速度を落とさず逃げ延びようとする、 これは罠ではと警告する。 しかしそれに気付いたSteinが新たな命令を出そうとしたとき、 艦隊の真中にジャンプポイントが開き、Minbari戦艦が出現した。 地球の戦艦は次々と破壊され、Lexingtonも半壊する。 一方GanyaのStarFuryも、故障を装っていた敵のFlyerに破壊される。 Sheridanは艦長に指示を求めるが、艦長も既に死亡していた。

Grey評議会の艦内では、DelennがLenonnと話し合っていた。 これまで攻撃した地球の外宇宙コロニーは人口も少なく防御も弱かったが、 これから地球に近いコロニーへの攻撃が始まれば犠牲者はさらに増え、 今よりも介入が難しくなると彼女は言い、 地球との交渉の可能性を探る協力をLenonnに求める。 彼女はNarnが地球と武器の売買をしている事を知っており、 Narn政府を通じて地球とコンタクトして、 中立地帯で会談する事を計画していたが、、 Grey評議員である自分は動く事が出来ないため、 Lenonnにその会談に赴くように頼む。 彼は、この年になってまた使える事が出来て光栄だと言い、協力を約束する。

半壊したLexington艦内では、Sheridanが使える装備の確認をしていた。 通信は可能だが、救難信号を送れば直ぐに敵が戻ってくると知った彼は、 残っていた核弾頭3機を近くの小惑星に設置させる。 そして救難信号を送ると、予想通りに先ほどのMinbari巡洋艦BlackStarが現われる。 彼は生きているスラスターを使って小惑星の影に逃げ込むように見せかけ、 照準を合わせて追って来たBlackStarが罠の近くに来たときに 核弾頭を爆発させる。 最後の爆発にBlackStarは巻き込まれ、撃沈された。

この映像が流された瞬間、EarthDomeに集まっていた地球軍の士官たちは 一斉に歓声をあげ、あたりは大騒ぎになる。 Lefcourt将軍は、この映像を三日間放送局で流し続ける、 我々は敵の旗艦BlakStarを知恵と戦略で撃沈したのだと言い、 もし救難信号で敵をおびき寄せた点を尋ねられたら 敵は負傷者も皆殺しにしてきた、 彼らは止めを刺すために戻ってきたのだから自業自得だと続ける。 集会の後、将軍は隣に居たSheridanを誉め、 Lexingtonの修理が済むまでに別の任務につくように命じた。
オフィスにSheridanを連れてきた将軍は、そこに居たG'Karを紹介する。 Minbari政府の一部が終戦への話し合いをNarnを通じて打診してきており、 彼はEpsilon系の廃棄された基地でMinbariの代表と会い、 罠でなかったら交渉に応じるように彼は命じられた。 そして同行者として、拘束されていたFranklinを連れてきた。 彼は戦争前にMinbari人との接触経験が豊富なため、 相手が本物のMinbari人かを見分けるのに役立つだろうと将軍は説明する。 志願したのかと尋ねるSheridanに、 牢獄から出るには他に選択肢がなかったとFranklinは答えた。 また、万一相手が英語を喋れないときの通訳として、G'Karも同行する事になった。 もし降伏以外に選択肢が無ければどうするのかとSheridanが尋ねると、 いずれ地球はこの戦争に負ける、降伏しか道が無ければそうするしかない、と将軍は答えた。

ここで話を中断したLondoは、 従わなければならない命令がどんな者にもあるが、 その中には友を戦場に置き去りにしろとか、 弱いものを攻撃しろといった従いにくい命令もある、 そのとき自分が受けていた命令は、戦争のきっかけにしてNarnが地球と親密な関係を 結ぶのを阻止するというものだったと言う。 そしてNarnの艦が地球人と共にEpsilon系に向かったと聞いたとき、 自分はそれがMinbariとの和平交渉とは思わず、武器の売買だと思った、 そこでそれを阻止するように命じたと言い、話を続けた。

Narnの戦艦からシャトルでEpsilon系の破棄された基地に入ったSheridanは、 Franklinに外の様子を見に行かせる。 二人きりになったG'KarはSheridanに、 もし交渉が決裂すればNarnは彼らのような人材を受け入れる用意があると持ちかけるが、 祖国と運命を共にしたいと彼は申し出を断わる。 そのときFranklinが両手をあげて入ってきて、 その後ろに銃を構えたMinbari人Lenonnが続いた。 これは用心のためだと言って直ぐに銃を下ろしたLenonnは、 君がSheridanだなと言い、自分を知っているのを驚く彼に、 「君が思う以上に君を知っている、君がBlackStarにした事も・・・」 と続けた。 Sheridanがその件に関しては後悔していないと反発すると、 「解っている、しかし我々の仲間は君のした事を忘れないだろう。」と言い、 地球人の全滅以外の道を探るために交渉を始めなくてはと続けた。
そのとき上空のNarn戦艦から、ジャンプゲートに戦艦が現われたと報告が入る。 それはCentauriの戦艦で、Narn艦がそれ以上の通信を送る間もなく 一撃で撃沈し、続いて地上の基地を攻撃する。 攻撃が収まったとき、Lenonnは重傷を負い、 彼を診察したFranklinにも手の尽くしようがなかった。 死を察したLenonnはSheridanに、 やがてMinbariが調査にやって来て自分の死について君たちを責めるだろう、 戦争は泥沼化し多くの命が失われると冷静に予言する。 そして捕虜になったときに正確にこのように言えと、 彼の耳に何かを囁いた直後に息を引き取った。

襲撃の犯人は誰だか判らず、両政府とも政府内の反逆分子の仕業だと考えた。 しかし犯人は自分たちだ、自分が和平への最後の希望を壊したのだとLondoは述懐し、 話を続けた。

Lenonnの予言通り、まもなくMinbariの巡洋艦が現われ、 回収された彼の遺体が通路を運ばれていった。 彼の遺体を確認したのはDelenn本人だった。 そこにSheridanら三人が捕虜として連れて来られる。 Narn人は追放し、地球人二人は尋問するという意見を彼女が承認して背中を向け、 三人が連行されようとしたとき、 Sheridanは必死に「私はDukhatの聖域に何があるか知っている!」と叫ぶ。 周りのMinbari人たちは彼を殴り倒すが、Delennは振り返ってやめるように言い、 聖域に何があるのかと尋ねた。 するとSheridanは、「Insil'zha」と繰り返し、 それを聞いたDelennは彼らを解放するように命じた。 Insil'zhaとはどういう意味かと訝るFranklinに、 「未来だ」とG'Karは答える。

「お話はこれで終わり?」と無邪気に尋ねるLucに、 「終わりなものか、 開戦数ヶ月のこの時点で、地球側には既に5,6万人の戦死者が出ていたが、 この後史上最大の殺戮が待っていたのだ。」とLondoは答える。
Londoは窓から宮殿の外の燃えあがる街を見ながら話を続けた。 「Lenonnの死によって和平への道が閉ざされ、戦争は泥沼化した。」 不意に外の光景が眼に入れば自分は泣き崩れてしまうと思って 宮殿の全ての窓を閉じさせたが、 皮肉にも自分は一日中この光景を見ながらここで過ごしている、 自分は何よりもこの国を愛し、つくしてきたのに、 その結果がこのざまだと彼は述懐した後、 しかし希望はある、微かなものだが、 前途はかなり厳しい、と何かを思い出すように付け加える。

地球人は絶望的な戦況にも関わらず戦い続け、 戦争は予想以上に長引いたが、 二年後についに最後の戦いにまで追い詰められた。
地球同盟の大統領はテレビ演説を行い、 Mid Rangeのコロニーが陥落してIoとも交信が途絶えた事、 情報部の予想では、Minbariは火星を飛び越して 地球に直接攻撃を掛けてくるだろう事を説明し、 降伏と民間人の助命の嘆願にも返答はない、 人類は滅亡の危機に瀕していると話す。 そして彼女は、一人でも多くの民間人を中立地帯に逃がす時間を稼ぐため、 戦闘可能な全ての艦に最終防衛の戦いに赴くように呼びかけた。 この戦闘で生き残る可能性はほとんど無く、 これまで国民にこれほどの犠牲を要求した事は無いが、 喩え地球が滅びてもどこかで人類が生存し続けるようにしなければならない。 彼女がそう言って演説を終わると、 兵舎のパイロットたちは次々と出発のために出て行った。

地球の周回軌道上に残った地球同盟の全艦隊が集結し、 Minbariへの最終防衛線を引いていた。
一方亜空間ではMinbariの大艦隊が地球への最終攻撃に備えて待機しており、 その中にDelennの乗るGrey評議会の巡洋艦も居た。 Coplannがもう直ぐ地球の母星エリアに入りこの聖戦が終わる、 評議員を集めようと言って 蝋燭の前で祈っていた彼女の部屋に現われるが、 一つの種族を滅ぼす事は名誉なのか、自分たちは未だ神聖なのかと彼女は問い、 Coplannが出て行った後で、蝋燭を吹き消した。 そして彼女は部屋を出て、一人でDukhatの聖域に入った。 「未だそこに居るの?」という問いかけに、 「我々はずっとここに居た。」というKoshの声がし、 二人のVorlon人が現われる。 彼女は自分が地球人との戦争を止める事に失敗し、 もはや戦士カーストすら飽き飽きしているにも関わらず 戦争それ自身が生命を持ち一人歩きしていると話す。 そして他の者たちも何か理由があれば立ち止まるだろうがそれが見つからない、 一体どうすれば良いの、教えて、とVorlon人に訴えた。 しかし彼らは答えず、諦めた彼女が出て行こうとしたとき、 「真実は自ずと現れる。」とKoshが言う。 彼女が思わず問い返すとKoshは同じ言葉を繰り返し、 「良く解らないわ。」という彼女に今度はUlkeshが「いずれ解る、行け。」 Koshが「行け、手遅れにならぬうちに。」と続け、 彼女は聖域を出て行った。

月の近くに偵察に出たStarFuryが、Minbariの戦闘機部隊を発見した。 逃れようとするその機は撃墜され、Jeffery Sinclairは自分の編隊を率いて 敵の編隊に立ち向かう。 しかし彼の機の後ろに付いた敵機を追って部下のMichelが隊を離れた時、 亜空間からMinbariの大艦隊が現れ一斉に砲撃を始めた。 彼の仲間の機は次々と撃墜され、彼の機もダメージを受ける。 とっさに彼は近くの敵の巡洋艦に体当たりを試みた。
その艦の中ではDelennが地球人の勇敢さを称え、 彼らの最終戦略を知るために捕虜をとって尋問する事を求めていた。 そしてちょうど向かってきたSinclairの機を選ぶ。 その機が牽引ビームに捉えられ、巡洋艦に引き込まれようとするとき、 彼女は「真実は自ずと現れる。」というKoshの言葉を再び聴いた。
Sinclairの尋問が行われている間にも地球の艦は次々と破壊され、 これ以上見ているのが耐えられなくなったDelennが通路に出た所に、 尋問を終わったCoplannが深刻な顔をして現れる。、 報告ならご自由に、自分はもうこれ以上の死を見るのに耐えられないと言うDelennに、 Triluminaryを使って捕虜をスキャンしたが驚くべき事が判った、 評議会を集めなければならない、自分の目で確かめてみろとCoplannは告げる。 まもなく召集されたGrey評議員の中から進み出た彼女が、 縛られてぐったりしているSinclairにTriluminaryを近づけると、 それは明るく輝いた。
彼女はCoplannに、この男はMinbari人の魂を持っており、 それも普通のMinbari人ではなくValenその人の魂を持っていると言う。 Coplannは半信半疑だったが、Triluminaryは神聖なものであり 疑う余地はなかった。 Shadowとの戦いでの彼らの重要性を示すために、 Valenの魂は地球人の中に生まれ替わった、 Minbari人はMinbari人を殺さない、これは重要な掟だ、 彼らを殺す事は許されない、 Delennはこう続け、 直ちに戦艦に退却命令を出すように言い、 Coplannはそれに従った。 Morannが真実が知れたら大混乱になると彼女に警告すると、 彼女はSinclairの記憶をテレパスを使って消し、 その後自分が彼を監視し続けると約束する。

それから10年の間、勝利直前でなぜMinbariが降伏したのかは謎のままだったが、 その答えは銀河を永遠に変えてしまうものだったとLondoは話を結んだ。
戦争終結から間もなく、地球の大統領は中立地帯に、 異星人と交流し問題を平和的に解決する場となるBabylonステーションを 建設する決断を下した。 最初のBabylonステーションは建設途中で破壊されるが、 その都度新たなステーションの建設が続けられた。

話を終えたLondoは、この続きはまた後でと言い、 子供たちにこの話と自分を忘れないように約束させた。 二人の家庭教師が皇帝の飾りをLucの首から外し、Londoの首に掛け直して 彼の邪魔をした事を詫びるが、彼は逆に礼を言った。 部屋を出て行く前に、Lucが最後はどうなるのか、 SheridanとDelennとはどうなったのかと尋ねると、 Sheridanは偉大な同盟の元首となりDelennは彼と結婚した、 話は未だ続いている、それは永遠に終わらないとLondoは答えた。 そして、「二人は幸せに暮らしたの?」というLyssaの問には それはまた今度な、と言い、子供たちは部屋を出て行った。
一人になったLondoはベルを鳴らして衛兵を呼び、 酒を大量に持ってくるように言い、 さらに一時間後に囚人たちを連れてくるように命じた。 そして彼がヴューアーを点けると、牢獄の様子が映し出される。 それはSheridanとDelennで、 彼女はLondoが最後の情けで彼に会わせてくれた、 息子は無事よ。」とSheridanに囁き、二人はキスをする。
それを見ながらLondoは酒を呷り、「旧友たちに、乾杯」と言って杯を挙げる。


印象に残ったシーン、台詞

地球人は運の尽きだと観念したが、 他の種族なら諦めるような状況でも彼らは余力を振り絞って反撃した。 地球人の思いがけぬ猛攻に、Minbariは本気で闘った。 今まであんな彼らを見た事がない。
地球人は泣き、祈り、愛する者に別れを告げた。 そして彼らは、迷いや恐れを微塵も見せずに死に向かって身を投げ出し、 決して降伏をしなかった。 彼らが闘う姿を見た者は心を動かさずには居られなかった、 その勇気に、頑固なまでの高潔さに。 戦艦が尽きれば銃を手にし、銃が尽きれば剣や棒に持ち替え、 さらには身一つで彼らは堂々と戦った。 麿もその時が来たら、彼らの眼の中に見た尊厳の半分でもいいから 湛えて死にたいものだ。
戦いは二年余り続いた。 勇気は尽きなかった。 しかし遂に時間が尽きてしまった。

The humans, I think, knew they were doomed. But where another race would surrender to despair, the humans fought back with even greater strength. They made the Minbari fight for every inch of space. In my life I have never seen anything like it.
They would weep, they would pray, they would say goodbye to their loved ones... and they would throw themselves, without any fear or hesitation, on the very face of Death itself, never surrendering. No one who saw them fighting against the inevitable could help but be moved to tears by their courage, their stubborn nobility. When they ran out of ships, they used guns. When they ran out of guns, they used knives, and sticks, and bare hands. They were magnificent. I only hope that when it is my time, I may die with half as much dignity as I saw in their eyes, at the end.
They did this for two years. They never ran out of courage, but in the end...they ran out of time.

最終決戦に向かうまでの戦況を話すLondoの言葉。 背後には、Minbariの巡洋戦艦に体当たりする地球の戦艦や、 無数の敵の機影に向かって行くStarFuryたち、 避難所で家族に別れを告げ、銃を手に戦いに赴く兵士たち、 Minbariの兵士と一対一で戦い、最後に剣で止めを刺される地球人兵士の姿が 写し出される。

Memo

タイトルの"In the Beginning"だが、 単にMinbari戦争の始まりを意味するのではなく、 むしろシリーズ全体の始まり、すなわちBabylon5ステーションの 構想が出来るきっかけとなった事件を意味しているのだろう。

LucとLyssaの兄妹は、その姓から考えると恐らく 本編の"Knives"に登場したUrza Jaddoの親族だろう。 Urzaの死後、彼の親族はMollari家に引き取られている。

「望みは何だ」というLondoの問は、嘗て彼がMordenから受けた質問である。 その問いに誤った答えをした事が、 その後の悲劇の発端となっており、 従って彼はLucの答えを誉めたのである。

Lenonnを迎えたGrey評議会のシーンで、Dukhatを除いて評議員は8人しか居ない。 指導者Dukhatは各カーストから3人ずつの評議員とは別の存在のはずなので、 一人足りない事になる。 Delennは未だ正式メンバーではないが、あの場面では既に輪の中にいたはずで、 彼女が欠けていた訳ではない。

評議会でのDukhatの最後の言葉からすると、 彼はZ'ha'dumへの調査によって自分が命を落とす事を知っていたのかもしれない。 Sheridanと同様に Koshらにそれを告げられていたのかも。

Jankowskiは「Omega事件」を起しており、査問会議では不問になったが、 その事件以来部下は彼を「危ない男」と呼んで信用していないとSheridanは言っている。 このOmega事件とは、地球同盟がDilgar戦争に参戦するきっかけになった事件らしい。

"Chrysalis"でDelennがある重大な決断をする前にKoshの部屋を訪れ、 彼に真の姿を見せて欲しいと頼んだのは、 Dukhatの「Vorlonの顔を覗き込めば全ての疑念が去る。」 という教えに従ったものと思われる。

就任式に向かうDelennを迎えたDukhatが発した言葉は、恐らくValenの言葉であり、 また"The Parliament of Dreams"の中で Minbariの宗教儀式での言葉として引用されている。

Ivanovaがお守りのイヤリングを渡した兄のGanyaは、結局そのまま帰らぬ人となった。 そのため彼女は、それ以来イヤリングを片方しかしていない。

DelennがKoshに発した「何が望み」という問は、 MordenがLondoらにしたShadowの問である。 本編でSheridanがこの問を発した時、 Koshは強い拒否反応を示したが、Delennに対してはそのような反応はしなかった。

Minbari戦争中に生物兵器開発への協力を迫られたFranklinがそれを拒んで 研究ノートを破棄した話は、 "And The Sky Full of Stars"の中で 彼自身がDelennに語っている。

BlackStar撃沈の顛末は、 "Points of Departure"で Sheridan本人がIvanovaに語っている。 ただそのときにはBlackStar一隻ではなく4隻を撃沈したと言っていた。

救難信号を送ってBlackStarが戻ってくる直前に、 Sheridanは女性の写真を取り出し、それに触る。 あれは妻のAnnaの写真だろうか。

Minbariとの秘密交渉のためにSheridanらが向かったEpsilon系は、 どうやらBabylon5のある太陽系と同じものらしい。 ただし今回の基地があったのは、もっと外側の惑星のようだ。

最終決戦の話の前にLondoが言っていた「微かな希望」だが、 どうも牢獄に囚われているSheridanとDelennの事の気がする。 さらにどこか近くに居るであろうVirの事も意味しているかもしれない。

KoshがDelennに言った「我々はずっとここに居た。」という言葉は、 "All Alone in the Night"での Sheridanへの彼の言葉にかなり近い。

戦士カーストのGrey評議員Coplannだが、 演じているのは#23 "Points of Departure"に登場した 聖職者カースト出身の評議員Hedronnと同一の俳優である。 従って同じシーンの使いまわしなのに、 このガイドでは話しているのが別の人物という不思議な描写になってしまった。

最後の牢獄の中のSheridanとDelennのシーンは、 もちろん"War without End, Part 2"で Sheridanが迷い込んだ未来で経験した場面である。 すなわちこの出来事は、Londoの死の直前のシーンである事を示している。
しかし考えてみると、この時間本来のSheridanは未だ生きているはずで、 彼は一体何処で何をしていたのだろうか? そもそもLondoは、囚われているのが過去のSheridanだと気がついているのだろうか?

本編に出てくる多くの登場人物がこの話でも登場しているが、 Ivanovaはここではクレジットされていない。

この話は老皇帝Londoの昔話という体裁だが、 実は"The Gathering"も、そのオープニングはLondoが話しており、 しかも「麿は地球第三紀元の幕開けにそこ(Babylon5)に居た」で始まっている。 すなわち"The Gathering"もまた、Londoの昔話である。

どうやら"The Gathering"のオープニングは、 "In the Beginning"の直前か直後にLondoがG'Karに話したという体裁らしい。 (G'Karはこの時点で既にCentauri王宮に潜入?している。)

この話の映像で、本編の幾つかの映像が使い回されている。 ファーストコンタクトでの悲劇の場面で #57 "A Late Delivery from Avalon"と #75 "Atonement"から、 また最終防衛線の場面では、 #8 "And The Sky Full of Stars"と #23 "Points of Departure"から、 そして最後の囚われのSheridanとDelennのシーンは #61 "War without End, Part 2" からのものである。


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